◆ 虚弱体質
体の線が細く、食も細くて、「小学校に入ってから給食が食べられない」「虚弱体質で困っている」というお子さんを伴って受診される親御さんがたまにおられます。
私自身も、小学生時代は、食が細く、すぐ風邪を引くいわゆる「線の細い子供」であったため、その辛さは痛いほどわかります。昔は給食は残してはいけなかったので、5時間目の授業が始まっても、まだ給食を食べさせられていた思い出があります。
そのようなお子さんには、『黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)』『補中益気湯(ほちゅうえっきとう)』『六君子湯(りっくんしとう)』などの「補剤(ほざい)」と呼ばれる、元気の出る薬を処方しています。特に、『黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)』は成分に膠飴(こうい)と呼ばれる「アメ」が入っているため、甘くて子供にも飲みやすいのです。学年が上になるにつれて、周りの子供と遜色がないほど体格も立派になる例を多数経験しています。
◆ 夜尿症
夜尿症も親泣かせの症状です。しかし、諦める必要はないと思っています。今までの経験では、『柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)』『桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)』『抑肝散(よくかんさん)』などを用いているうちに、自然と軽快している例を経験しています。
◆ 落ち着きがない
「落ち着きがない」ということで子供を連れてくる親御さんがいらっしゃいます。そんなお子さんには、『抑肝散(よくかんさん)』『桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)』『柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)』などを、体質に応じて投与すると、改善のみられる例が多いようです。
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